印刷物の校正ってオンラインでも可能なの?オンライン校正の魅力とは
印刷物の校正というと、試し刷りされた紙に赤ペンなどで指示を書き込んでいく作業を思い浮かべるかもしれません。印刷を外注していて、印刷する場所と校正する場所が離れていると大変だったかもしれません。今はそんな校正もオンラインでできてしまいます。今回の記事ではそんなオンライン校正についてまとめました。チェックしてみてください。
オンライン校正とは
校正は、印刷物を制作したことがある方なら一度は経験したことがある作業だと思います。印刷された原稿とにらめっこして、ペンでいろいろな指示を書き込んでいきます。原稿の電子ファイルを作っている側も、紙に書き込まれたそうした数々の指摘を漏れなくファイルに反映していく作業をしているはずです。校正とは、そういう作業の繰り返しでした。
オンライン校正は、これをクラウドサーバのようなオンラインの環境に置かれた電子ファイル上で校正を行うものです。もしかすると、Wordファイルで作られたファイルにコメントを付けたり、修正履歴を付けたりした経験を持っている方もいるかもしれません。イメージとしてはそういう感じで、紙ではなく電子データに直接校正の指摘を書き込んでいきます。
紙の校正では一つの箇所については、原稿を印刷した紙を回しながら一人ずつ順番に見ていくことが基本でしたが、オンライン校正なら画面上で複数人が同じものを見ながら同時に内容や状況を確認できるのです。もちろん、誰でもやたらにコメントを残せるようになっていると収拾が付かなくなってしまうため、編集権限を与えることで、担当箇所について担当者がコメントを付けられるようになっています。これがオンライン校正です。
校正をオンラインで行うメリットとは
従来の紙とペンを使った校正に慣れている人は、パソコンの画面上で行う校正に抵抗感もあるかもしれません。オンライン校正では、オンラインならではの特性を生かすことができます。オンライン校正のメリットとは何でしょうか。いくつか見てみたいと思います。
複数の担当者間で即座に快適に校正作業ができる
オンライン校正では、複数の人が同時にアクセスして一つのファイルを校正していきます。校正する側も校正を受ける側も同じものを共有できるため、校正の結果はそのまま修正担当者にも即座に共有されます。そのため、メールによるファイルのやりとりも必要なくなり、ファイルを送り合ったり、ファイルの版を管理したりする手間から解放されます。
場所を問わずスピーディーに校正できる
校正を受ける原稿ファイルはオンラインにあるため、インターネットにつながっていてシステムを利用できる環境さえあれば、原稿を受け取りにどこかへ行くような手間もありません。したがって、テレワーク環境でも作業ができるため、時間の短縮にもなり、働き方も柔軟にできるのです。
履歴が自動的に管理され、修正ミスを発見しやすい
差分表示機能(検版機能)を使うことで、最新のファイルと過去のファイルを見比べるようなことも簡単にできます。もちろん修正履歴も残せます。修正指示の通りに修正されていることを確認しやすくなっているのです。
現在はさまざまなオンライン校正サービスがある!見るべきポイントとは?
オンライン校正サービスはいろいろあり、提供されているサービスもさまざまです。どんなところを見て選んだらよいか、そのポイントを見ておきましょう。
使い勝手と見やすさ
まず、校正の重要な作業である赤入れがしやすいかどうかを見ておきます。コメントを入れやすいか、コメントが多くなっても見やすいか、またデバイスやブラウザの種類によって見え方に違いがないかもポイントになってくるでしょう。必要に応じて電話やメールでやりとりすることもあると思いますが、そういうときにも意思疎通がしやすいかどうかがポイントになります。
データの扱いやすさ
次に、データの扱いやすさです。写真やイラストが多くなってくるとデータも大きくなります。オンラインで作業すると、データの通信量も増えてきます。それでも固まってしまわず、快適に作業ができるかどうかというところがポイントです。
しっかりとしたセキュリティ
刊行するまで内容は社外秘扱いという場合も少なくないでしょう。たくさんの人がアクセスして使うにしてもセキュリティがしっかり守られることが必要です。不正アクセスされないことは大前提として、アカウントが外部に漏れるということがないよう、校正に関わる人数分だけ専用のアカウントを作れるかどうか、といったところもポイントになります。
まとめ
今回はオンライン校正についてまとめました。紙とペンでの校正とは勝手が変わる部分がいろいろありますが、オンラインならではの利便性を享受できます。リモートで働く機会も増えた今、場所を問わずにスピーディーにデータを共有しながら作業ができることは、働き方を考える上でも大事なことです。ぜひ、参考にしてみてください。